8mmフィルムのテレシネ 8mm Film Telecine

2009/10/24
HosukeFilm 8mm Page

テレシネとはフィルム映像をテレビ映像化することです。ここではHosukeFilmにおける8ミリ映画フィルムのテレシネ技術について書いております。
近況はブログ参照。ご質問等はゲストブックかメールで。
近年はフィルム面を小型ビデオカメラでマクロ撮影する直接取り込み方式を行っております。

HosukeFilmテレシネ実験機 2009/10/24

80mmdirect

  1. 1/3インチの3CCD、Cマウント工業用テレビカメラを上下逆さまに使用。
  2. 高性能なOLYMPUS OM 80mm等倍マクロレンズをベローズ,OM-Cマウントアダプタとともに使用。
  3. Eumig 807D映写機(振動が大変少ないS/R兼用サウンド映写機)を使用。
  4. ランプを映写機本来の12V100Wから12V30Wに交換。
  5. ランプ前部のフード内に白色テフロンシートを何枚も設置。

「九六式鐵ちゃん」宮内氏向け2009/06/08現在のダブル8テレシネ装置

80mmdirect

80mmdirect
  1. 1/3インチの3CCD、Cマウント工業用テレビカメラを使用。
  2. OLYMPUS OM 80mm等倍マクロレンズをベローズとともに使用。
  3. CANON T-1映写機(振動が大変少なく、ダブル8も可能)を使用。
  4. ランプハウスに直流12V35Wハロゲン電球を取り付け。
  5. ランプの電圧をコントローラで調整して、輝度をコントロール。
  6. ランプハウスカバーの前面にテフロンシートを取り付け。
映写スピードはフリッカーが出にくい遅めにし、PC編集時に速度を戻す。
レンズの絞り値がF5.6かF8で適正露出になるようにランプの明るさを調整する。
色温度はなるべくカメラ側で丁寧に調整する。PC編集時にやろうとすると、ダイナミックレンジが損なわれる。
白色LEDは、発光スペクトルの不連続さから、原理的に正確な発色にならないため、テスト後断念。
ランプはフィルム面から離した方が、光が散乱し、画面中のハイライト部の明るすぎを避けられる。
(2009/06/09)

2号機作成中 2007/09/30

HosukeFilmで使用する為のダイレクトテレシネ2号機をセットアップ途中です。

映写機はEumig(オイミッヒ) MARK S807D、3CCDカメラは今までと同じSONY XC-003、 レンズは安く買えるニコン製マイクロニッコール55mm F3.5(初期型)と専用等倍用エクステンションチューブです。NIKON-Cマウントアダプタもニコン製です。
8mmの画面を一杯に取りこもうとすると、レンズと映写機のクリアランスはぎりぎりになります。 ループセッターレバーとレンズ先端部が僅かに干渉するので、対策を検討中です。(下写真)


雑誌掲載 2007/04/21

宮内氏のテレシネ映像が雑誌DVDに掲載されました。 国鉄時代
下の写真は宮内氏によるテレビカメラ架台他のリニューアル版です。


テレシネを考えている方へ 2006/10/26

今現在、映写機のフィルム面を直接撮影する方式が、画質面とセッティング楽さの点でお勧めです。
ポイントとなるのは大倍率なマクロ撮影です。8mmフィルムのとても小さな画像を拡大撮影するので、出来ればレンズ交換式ビデオカメラにマクロレンズを付けるのが理想的です。 簡易的には家庭用ビデオカメラのレンズ前面に取り付ける高倍率なマクロアタッチメントが考えられます。
映写機は映写速度の調節が可能で、像の安定している物が良いでしょう。ランプをワット数の少ない物に交換し、ランプに白色シリコン板を付ければ画像の光ムラは防げます。 また、重し等、映写機自体の振動を押さえる工夫も映像の安定性の点で重要です。
テレシネについて質問等ありましたら、どなたでもゲストブックに書き込んで下さい。


ほぼ完成した直接テレシネ装置 2006/04/05

宮内氏の元で本格稼働中です。近くテレシネ成果を掲載します。ダブル8の小さなフィルムから鮮明な映像が得られます。



直接取り込み方式仮完成 2005/06/15

 直接取り込み方式テレシネの架台が宮内氏の手により完成しました。詳細は追って書きます。


直接取り込み方式の本格的実験 2005/06/09

九六式鐵ちゃんにて、フィルム映像直接取り込み方式のテレシネ実験をして、とても良い感触を得られました。

 映写機はテフロンシートを2枚入れた映写レンズ抜きのフジMG90で、下に記述した等倍マクロレンズ方式のテレシネから映写機とカメラレンズ(普通の135mmF3.5)を換えた構成です。 後ろのテレビに3CCDビデオカメラの映像を出力しております。
 W8フィルムで、鮮明な歪みや色収差の無い映像が得られました。スクリーンに投影した映像と較べても明暗のダイナミックレンジ以外は遜色が無い印象です。色合いについてはビデオカメラのホワイトバランスにより、見かけではオリジナルを上回ります。懸案していた解像力ですが、レンズを絞って使っている為か、フィルムの粒子まで写りました。 露出不足で暗い映像に関しても、レンズの絞りをやや開けて取り込むとかなり救えます。
  写真の設置では映写機の動作振動による画面ブレが出ました。機材の固定方法を検討中です。


Telecine photo HosukeFilmの簡易テレシネ 2004/04記
 オイミッヒ(Eumig)製のRS3000というテレビ型サウンド映写機とDVカムとマックを用いてテレシネを行います。成田屋古漫堂主人がセッティングしてくれました。
 この映写機は18〜24fps(frame per secound)連続可変が出来るので、DVカムのモニタでフリッカーが出ないコマ数(恐らく20fps)にすれば、安定したフリッカーレス撮影が出来ます。

 DVカムはCanonの小型機PV1(1999年発売、原色CCD搭載)です。ホワイトバランスをフィルムを掛けない状態の点灯で固定して、フォーカスもその状態で固定しています。露出については、とりあえず自動露出を使っています。撮影モードはプログレッシブ(ノンイタレース)にしました。
 DVカムをFireWire(IEEE1394)ケーブルでパソコンと接続して、iMovie等のDV編集ソフトキャプチャ画面上で見ると、カメラのモニタやテレビと違い、トリミングされていない画面が確認出来るので便利です。

 18fpsで撮影した8mm映画を20fpsで映写すると、当然ですが約10%スピードが速くなります。撮影したDVデータをマック(MacOS9)上のEditDVというDV編集ソフトを使う事によって、再生速度を90%に変換しております。
 EditDVでスピード変換した映像をDV編集ソフトiMovieで、web公開用のQuickTime形式ファイルにしました。
 現状では発色/階調がフィルム上映に比べてかなり劣り、動きもギクシャクしています。また、このような透過光テレシネ特有の欠点として、画面中央と周辺部の明るさのムラが出ております。

Setagaya line 動画圧縮等のテスト(Silent) No1
Motion picture web screening Test
世田谷線 Old street car


Doujyunkai 動画圧縮等のテスト(Silent) No2
Motion picture web screening Test
同潤會 鶯谷アパートメント Old apartment


Cマウント 3CCDテレビカメラ導入 2004/8/26追加
3CCD_cam  ソニー製のXC-003という小型3CCDカメラを2万円で入手しました。16mm映画カメラCマウントのKern Macro-Switar 26mm F1.1を宮内氏からお借りして付けてあります。テレビに繋いで見ると、放送より高画質に感じます。このカメラからのS-Video信号をDVカムに入力して上記の簡易テレシネを行うようにしました。
 

等倍マクロレンズ(接写レンズ)による直接テレシネ実験(1:1Macro lens telecine test) 2004/11/11追加
macro_telecine
 テレビカメラによる映画フィルムの接写を実験しました。映写レンズを抜いたフジカM10映写機に、宮内氏の手によって電球とシャッターの間に白色テフロンシートを付けてもらいました。
 同じく宮内氏よりお借りしたNIKON35mm一眼レフ用フィルム複写用ベローズに、OLYMPUS35mm一眼レフ用90mmマクロレンズ(1/2倍接写用)を押しつけ、ニコン-Cマウントアダプタを使ってCマウントCCDテレビカメラを付けてあります。
 簡単にテストした限りですが、エリアル(空中像)方式テレシネを上回る画像が簡単に得られそうです。
 私のテレビカメラのCCDサイズはたまたま8mmフィルム画面サイズに近かったため、「等倍マクロ」とよばれる拡大率のレンズの購入を考えております。また映写機の選定と機器の固定方法も検討中です。
 以下に気づいた点を箇条書きします。

・得られる像は左右鏡像で上下が逆さになります。どちらもノンリニア編集で直します。
・映写機の構造上、マクロレンズ先端とフィルム面の距離が10〜15cm程度は必要ですので、やや望遠レンズになります。(私のテレビカメラの場合は35mm版100mm前後のレンズです。)
・他のテレシネにも言えることですが、特にこの方法では映写機とカメラの距離が近いので映写機の動作振動が伝わって画像が揺れやすいです。
・かなりの拡大倍率ですので、マクロレンズの性能が画質に大きく影響すると思われます。
 
 今回、秋葉原ユニエル電子様の助言により、35mmカメラのレンズ使用を試しました。

九六式鐵ちゃん」でのエリアルテレシネ

2004/10/01
 フリッカーレス映写速度調整が可能なEumig(オイミッヒ)807D映写機を入手したので、エリアルテレシネを実験しました。「SL賛歌」様のエリアルイメージ・テレシネ撮影機と「素人による8mm映画の部屋」様の「空中像撮影」を参考にしております。ダブル(レギュラー)8mmフィルムの15コマ/秒です。
 写真説明:映写機は停止(予熱点灯)状態です。ビデオカメラの撮影画像がテレビに出力されています。
 エリアルテレシネ1  
 宮内氏加工の白テフロンシートをランプ反射鏡の5mm前に入れてあります。
 驚いたことに予熱点灯で綺麗な像が得られました。ビデオカメラのホワイトバランスはかなり効くようです。
 この映写機の使用電球はハロゲン12V75Wですので、予熱の電圧は8V程度と思われます。

 映写機・宮内氏作成の高さ調整式片凸レンズ・ソニーVX2000カメラを直線上に配置しました。鏡を使わないので、光軸調整は比較的簡単に出来ます。(10分程度で出来ました。)
 ビデオに写る画像は左右逆になりますので、パソコン上での編集時に「水平反転」(左右反転)処理を行います。

 映写レンズには「三村コレクション」より頂いた、フジカスコープMG90の25mm/F1.0レンズを試してみました。オイミッヒのF1.6ズームレンズよりシャープな像が得られました。
 現状ではアパーチャ(フィルム画面の枠)に若干の歪曲収差が見られますが、色収差は気づかないレベルで、発色・階調も良いと感じます。
 「九六式鐵ちゃんのホームページ動画版」の一部はこの方式でテレシネしました。

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